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琵琶法師の毛づくろい
by miminashibiwa

ぶつぶつぶつぶつ、、、

自分でもそうなので言いにくいのだが、最近一人でなにか喋りながら歩く人が増えたような気がする。私の場合は台詞を覚えながら歩いているのだが、どうもそうではない人が多いようだ。もちろん私も、前をゆく人や座っている人にギョッとされたり気味悪がられたりはするのだが、、、。
今日も四人ほど目についた。一人目は地下鉄の中での若い男。この人はiPadをさわりながらだったので、なにか創作していたのかもしれないが、目が一点を見てなにか喋っていた。たまたま隣りに座った女性は金縛りに会ったみたいに動けなくなっていた。手をあげたり、頭の後ろで組んだりするので、嫌だっただろうな。
道で会った三十代の女性も、ニコニコして前にいる子供に話しかけているのかと思ったら、一人で宙に向かって喋っている。はっきりした声で、嬉しそうに。
やはり道を歩く若い男、電車で隣りに座った中年の男、、、。
今の電車は仕切られているので、二人掛けの席は移動がしにくく困る。

1970〜80年代にも、独り言を言う人が増えたという新聞記事が載っていたのを思い出す。
寺山修司が書いていたような記憶があるのだが、、、?

やはり現代の病理としか思えない。その答が分かっても数が減るとは到底思えないが。

私は台詞の稽古をしながら歩いているとき、不意に後ろから追い越されて、台詞の声を聞かれるのが恥ずかしい。そういうときは誰も近くに人がいないと思って、大きめの声を出していたりするので、あわてていかにも台詞ですよというように喋ったりする。追い越す方もかかわり合いになりたくないから、さっさと遠ざかっていく。分かるよ、その気持ち。喋っている内容も変だろうから、危ないオヤジにしか見えないだろうしね。
by miminashibiwa | 2012-06-03 00:51 | 耳ざわり通信